夏期特別演出の歴史
東京ドームシティ アトラクションズ(旧 後楽園ゆうえんち)のおばけ屋敷夏期特別興行とは、1992年に後楽園ゆうえんちの夏期イベント「ルナパーク」の一環として誕生しました。当時、後楽園ゆうえんちに限らずおばけ屋敷という施設はアミューズメントパークの中では比較的地味な存在でした。様々な絶叫系アトラクションが華やかに登場する中で、おばけ屋敷は魅力に乏しい施設として捉えられていました。そんなハイテクに走るアミューズメント業界の流れに強いて逆行し、思い切りアナログにおばけ屋敷を演出したらどうだろう、というのがそもそもの端緒でした。アナログを志したことによって、おばけ屋敷の重要な要素である〈タイミング〉や〈人間による演出〉が生まれ、そこにこれまでにない恐ろしいおばけ屋敷が出現しました。大駱駝艦のダンサーが出演し、大駱駝艦の麿赤児氏によって演出された後楽園ゆうえんちおばけ屋敷夏期限定興行『麿赤児のパノラマ怪奇館』の誕生です。このおばけ屋敷にお客様は長蛇の列を作り、おばけ屋敷は一躍脚光を浴びることとなりました。
1996年の『赤ん坊地獄』からは、それまでの個人プロデュースによるおばけ屋敷というスタイルを脱し、別の側面からおばけ屋敷を演出する方向へと変わっていきます。このおばけ屋敷夏期特別興行は、様々に形を変えながら、恐怖を提供していきます。ひとつのイベントとしては、非常に息の長いものになっていると言えるでしょう。おかげさまで、一般的な認知度も高く、多くのファンも獲得しています。本興行は、今後も時代に合わせながら、お客様を常に斬新な恐怖に陥れるおばけ屋敷として進んでいくことでしょう。