実はそこにはいない…
場所 | 新宿ピカデリー |
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期間 | 2015年10月28日 |
映画館でお化け屋敷
一夜だけの“お化け屋敷付き”オールナイト上映会が東京国際映画祭にて行われました。
東京国際映画祭のJホラーオールナイト上映「日本のいちばん怖い夜 !! ~Jホラー降臨」のイベントとして、上映中の映画館のバックヤードで展開したお化け屋敷。
上映されると怪奇現象が起こると言われる、いわくつきの映画「心霊廃墟」。それが上映されている映画館のバックヤードを、失われた赤い靴を探しに進んで行かなくては なりません。
■公式ホームページ:第28回東京国際映画祭をご覧ください。
※ホラー映画「心霊廃墟」は架空の映画です。
ストーリー
上映すると何かの怪異現象が起こると言われているホラー映画がある。タイトルは、「心霊廃墟」。
けれど、実際にそのタイトルを言う人は少ない。多くの人は、「あの“靴”の映画」と言う。
なぜ、そのように呼ばれることになったのかというと、そこにはある女性の不思議な物語があったからである。
映画「心霊廃墟」は、5人の男女が心霊スポットとして有名な廃病院に探索に出かけるところから始まる。一人の女性が、どうしても中には入れず、彼女以外の4人で暗い病院の中を進んでいくことになる。
長い廊下、トイレ、エスカレーター、待合室……。
けれど、噂話の多くがそうであるように、心霊スポットとされていたこの廃病院でも、彼らが恐ろしい現象に遭遇することはなかった。
安堵と軽い失望が入り交じった気持ちで外に出た4人は、待っている女性のもとに戻ってくる。
しかし、そこに彼女の姿はない。
周囲を探し回ると、片方の靴が落ちているのがみつかる。彼女の履いていた右の靴だ。
その時、月の光が射し、彼らは自分の立っている場所に気づく。そこだけ草の生えていない四角い空間。よく見ると、それはコンクリートで作られた建物の基礎部分だった。
それを見た時、彼らはあることに気づく。
心霊スポットは、4人が入ったあの廃病院ではない。
実は、そこではない……。
本物の心霊スポットは、取り壊されて今は基礎しか残っていない、その場所に建っていた建物の方だったのだ。
その後、映画「心霊廃墟」は、廃病院から帰ってきた彼ら一人一人に降りかかる心霊現象を描いていく。
けれど、いなくなった女性については、それ以上描かれることはなかった。
では何故、この映画が“呪われた映画”と呼ばれるようになったのだろう?
それは、撮影の最中に起こったある出来事による。
病院の外で待っていた女性を演じた若手女優が、その撮影の帰りに交通事故で亡くなってしまったのである。
しかも奇妙なことに、事故現場から彼女の履いていた片方の靴がみつからなかったのだ。それは、映画の中で失われてしまったのと同じ左の靴だった。
まるで彼女が、映画の役と同じように、何かの霊によって連れさらわれたかのようだ。
映画の中で死んだのか、現実の中で死んだのか?
彼女の魂はその狭間を彷徨い続け、いつまでも成仏できずに残っている。
そんな彼女の霊が、映画が上映されるたびに劇場に現れ、成仏させて欲しいと訴えてくるのだ、と人々は噂し合った。
けれど、噂は噂である。実際にその映画を上映して、怪異現象が起こったようなことはなかった。上映する劇場の中で奇妙な事が起こったとしても、それはすべて、このような噂話の刷り込みによって起こる錯覚に過ぎなかった。
ところがある時、人々は、それが必ずしもそうではないことに気づかされることになる。
いつものように、その映画が上映された時のことだ。
途中でトイレに立った女性客がいつまでも帰ってこない。
ロビーなどを隈なく探したがみつからない。ようやく彼女が発見されたのは、普段一般客が立ち入ることのできないバックヤードの奥だった。
彼女は恐怖に歪んだ顔で、冷たい死体となっていた。
しかも、その足からは、なぜか左の靴だけがなくなっていた……!
この映画を上映するときに恐ろしいことが起こるのは、劇場の中ではなかった。
実は、そこではない……。
PHOTO
概要
タイトル | 実はそこではない… |
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URL | 第28回東京国際映画祭 |
場 所 | 新宿ピカデリー |
期 間 | 2015年10月28日 |
時 間 | 19:30〜 オールナイト |
料 金 | |
所要時間 | |
Staff | |
※ | ・映画『劇場霊』舞台挨拶付きジャパンプレミア:舞台挨拶(予定)・島崎遥香(女優)(予定) ・トークイベント[登壇]中田秀夫監督・清水崇監督(予定)[司会]高橋洋 ・一夜限りの“お化け屋敷”体験 ・Jホラー3作品のオールナイト上映 『女優霊』(96) 中田秀夫監督 『CURE キュア』(97) 黒沢清監督 『呪怨 劇場版』(02) 清水崇監督 |
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